キュレーションサイトやアフィリエイトサイト、ECサイトなどのSEO担当者が悩むことの多い「パーマリンク構造」。サイト立ち上げ当初に決めておかないと、あとで変更するときにはかなりリスクとコストがかかるので怖いですよね。
このページでは、「そもそもパーマリンク構造とは何か」という話から、「おすすめのパーマリンク構造とその理由」を解説しています。
集客をより強化したい、収益性を高めたいという方は、一読の価値があるでしょう。
パーマリンク構造とは
「パーマリンク構造」とは、恒久的(半永久的)に設定される、ドメイン名あとのURL構造のことを指します。パーマリンクは英語で「perma」で、permaが「恒久的な」という意味を持ちます。
パーマリンク構造には次のような種類があります。
- 記事IDベース(動的URL):https://domain.com/?p=123
- 日付&投稿名ベース:https://domain.com/2018/05/19/sample-post/
- 月&投稿名ベース:https://domain.com/2018/05/sample-post/
- 記事IDベース(静的URL):https://domain.com/archives/123
- 投稿名ベース:https://domain.com/sample-post/
- カテゴリーベース:https://domain.com/category/123
※投稿名とは運営者が付けた記事の名前です
上記は一般的によく使われているパーマリンク構造の種類で、種類自体は無限大にあります。
パーマリンク構造の決め方
様々な種類のパーマリンク構造がある中、どの種類を自分のサイトに設定するかを決めるには、「訪問者に対してURLで何を伝えたいか」「自分はそのURLで何をしたいか」を意識します。
例えば日記系ブログのサイトで、訪問者に対して「今日の記事だよ」と伝えたい場合、パーマリンク構造に「日付」を入れます。日付を入れることで、SNSでシェアされたリンクで読者が「あ、最新の記事だ。読まないと」という判断ができます。
さらに、日付(https://domain.com/2018/05/19/)の日(/19)を削除したURL(https://domain.com/2018/05/)にアクセスすれば、2018年5月の記事一覧を見ることができます。
パーマリンク構造にはカテゴリーベースがおすすめな理由4つ
無限大にパーマリンク構造の種類がある中で、私が一番おすすめするパーマリンク構造は「カテゴリー&記事IDベース」です。
このサイト「Webマーケ戦略会議」も、「カテゴリー&記事IDベース」にしています。記事に小カテゴリを付与しているため、「ドメイン/大カテ/小カテ/記事ID」となっています。
このページのURL:https://strategy-conference.com/attract-traffic/seo/770/
カテゴリーベースなパーマリンク構造がおすすめな理由には、次の3つの理由があります。
理由1:解析が簡単になる
Googleアナリティクスでの解析が簡単になる
Googleアナリティクスでは、記事URLごとにセッション数やPV数などが見られます。「どのカテゴリが一番セッション数が多いのか」「特定のカテゴリの中で一番アクセスのある記事はどれか」という問いに対して、カテゴリーベースのパーマリンク構造は簡単に答えられます。
上記の画像では、検索窓に「スプレッドシートカテゴリ」を示す「/analysis/spreadsheet/」と入れています。これによって、「スプレッドシートカテゴリの全体のセッション数」、「スプレッドシートカテゴリで一番アクセスのある記事」を簡単に知ることができます。
SearchConsoleでの解析が簡単になる
SearchConsoleでは、「指定したページURLを含む」という絞込みができます。Googleアナリティクスのときと同様に、カテゴリベースのパーマリンク構造であれば「特定のカテゴリの平均順位」「特定のカテゴリで一番平均順位の高いページ」といった情報をすぐに解析することができます。
上記は、SearchConsole上で、検索窓に「スプレッドシートカテゴリ」を示す「https://strategy-conference.com/analysis/spreadsheet/」を入れています。これによって、スプレッドシートカテゴリの順位推移や、一番平均順位が高いものを簡単に確認できます。
理由2:リターゲティング広告を設定しやすい
「リターゲティング広告」とは、特定のページに来た人に対してだけに配信する広告のことを指します。Facebook広告やTwitter広告、GDNやYDNなどいろいろな広告で設定ができる配信方法です。
よくある広告の管理画面での設定方法に「次のURLに来たユーザー」があります。例えば、SEOツールを開発して、SEOに興味のある訪問者にだけ広告を配信したいときに、URL入力欄に「https://strategy-conference.com/attract-traffic/seo」と入れておけば、SEOカテゴリの記事の訪問者へだけ広告を配信できます。
もしカテゴリベースのパーマリンクでない場合、1記事ずつSEO記事を入力して保存、入力して保存、、、としていかなければならず、かなりの労力を割きます。カテゴリーベースのパーマリンクを設定しておけば、1回で済みます。
理由3:ユーザーがURLでページの内容を把握しやすくなる
カテゴリベースのパーマリンク構造は、URLだけでカテゴライズが分かるので、ユーザーがSNSなどでURLを見た時に、自分に興味のある分野かどうかを把握しやすいです。
例えばこのページのURL(https://strategy-conference.com/attract-traffic/seo/770/)をユーザーが目にした時、「あ、SEOについての記事だ」ということを簡単に把握できます。
理由4:SEO効果もある(という噂もある)
カテゴリーベースのパーマリンク構造はSEO効果がある、という噂が日本・海外にもあります。SEOには大きく「Googleのクローラー」「ユーザー行動」に対するアプローチに分けられ、パーマリンク構造は前者・後者に対して効果があるかもしれません。
最終的な判断はお任せしますが、個人的にはカテゴリベースのほうが、検索結果でURLがパンくずで表示されやすくなる気がしてます。より信頼できる情報があれば教えて下さい。
パーマリンク構造をカテゴリーベースにするデメリット
前章ではカテゴリーベースのパーマリンク構造がおすすめしていましたが、もちろんデメリットも存在します。
デメリット1:カテゴリ変更時が大変
URLがカテゴリに紐付いているため、カテゴリを間違えて付けてしまった、サイトが大きくなってきてカテゴリを整理したい、というときにかなり大変です。
1記事程度ならよいですが、数百記事以上に影響するカテゴリ変更は、場合によっては1記事ずつリダイレクト処理(元のURLから別のURLへ飛ばす設定)をしなければなりません。1記事ずつ手動でやるのも時間がかかりますし、ミスも起こりえます。
カテゴリを変更してURLを完全にリダイレクト処理をしたとしても、リダイレクトは100%元の記事の検索エンジンの評価を受け継ぐわけではないので、少しアクセスが落ちる可能性もあります。
デメリット2:SNSのシェア数がリセットされる
もし、メディア立ち上げ当初ではなく、運用途中からパーマリンクを変更した場合、SNSボタンに表示されるシェア数がリセットされます。SNSボタンのシェア数は、URLに紐付いてカウントされているためです。
パーマリンク構造をカテゴリーベースに変更しよう
デメリットもありますが、やはり個人的にはカテゴリーベースのパーマリンク構造がおすすめです。特に次のような方におすすめです。
- メディア運用経験がある程度ある方
- アフィリエイトを運営している方
- キュレーションサイトを運営している方
ただし、変更するにあたっては、次のことに注意するようにしましょう。
- 注意点1:恒久的に変更しないつもりでカテゴリを設計しておく
- 注意点2:カテゴリを付けるときは間違えない
WordPressでカテゴリーベースのパーマリンク構造に変更する方法はこちらで紹介しています。
ページ:【WP】パーマリンクの設定方法
Google検索の変遷から見えてくる「Googleがキュレーション化する日」
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